2013年02月03日

北欧のビジネス教育。

藤原氏の話を聞いて、自分の中で点と点が線でつながったように思うところがありました。

人とつながりながら納得解を見つけだすということと、北欧のビジネス教育です。

昨年、フィンランドのユリトゥスキュラという施設に視察に行き、トミ・アラコスキ氏にお話を伺いました。

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フィンランドでは、年間に約10%5000人の子どもたちが、小学校を出たあと進学しない中学浪人となってしまうそうです。これを解消するために、2010年からこのユリトゥスキュラという施設でヘルシンキ市の全公立の6年生(12歳)を対象にビジネス教育をスタートしました。

早い段階から「自分は将来何の仕事が向いているか?」、「世の中の仕組みはどうなっているか」、「お金はどのように流れ、どういうふうに社会が動いているのか」ということを教えるために、この施設ではバーチャルな街でビジネスゲームを行います。

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子どもたちは事前にオリジナルの教材を使い10時間程度のワークショップを行い、なりたい職業を申し込みグループに分かれ、事業計画などを立てます。

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そして、当日はまず、銀行で口座をつくるところからスタートします。

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500uの広さの施設の中には、 銀行、スーパーマーケット、電話会社、広告代理店、郵便局、美容院、ヘルスセンター、不動産会社、都市プランナーなどがあります。美術館や市長といった職種もあります。(市長になるには選挙もあるそうです笑)。
民間の実際の企業が出資しており、どの店舗もリアリティがあります。

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(スーパーマーケット)

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(スーパーマーケットの中。実際の商品が並んでおり買い物もできます。)

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(美容院)

子どもたちは、民間企業であれば利益を出すように経営し、市長は税金を徴収し、美術館は税金で運用されるといった具合です。

こうしたビジネスゲームを通じて、子どもたちは世の中の流れを学ぶことになります。

そこには一つの正解はありません。

知恵を出し合うことで、新しい発想で子どもたち自身がまさに納得解を見つけていきます。

この施設の取組みを始めたトミ・アラコスキ氏によると、この体験の前と後では、子どもたちの学習意欲は明らかに変わるということでした。

子どもたちからは、「将来起業したい」、「学校生活の中で一番面白かった」、「勉強してトップになる」といった感想が寄せられているそうです。

日本にも、似たような施設としてはキッザニアといった民間の施設があります。

すでにあるこの施設を公教育とマッチングさせるのもよいかと思いますが、ポイントは公教育の中ですべての子どもたちを対象にこういった機会を与えるということです。

フィンランドでは、中学に進学しない子どもたちは家庭に問題があるケースが多く、親がアルコール中毒や薬物中毒などで、職業に就いていない、そしてその親の親も定職に就いていないなど、負の連鎖が繰り返されていること。
そしてそれを断ち切るために、ロールモデルをもたない子どもたちに、こういったお金の稼ぎ方や職業の選択をする機会を早い段階から与えるためにこの事業をスタートさせたということです。

日本でも杉並区立和田中学校など一部の学校でビジネス教育が取り入れられていますが、教育にビジネスを取り込むことは、たんにお金を稼ぐという経済至上主義にさせてしまうということではなく、本来の教育の目的である「その子どもの持っている能力は何か?」とといった潜在能力を引き出すための一貫であると私は思います。

こちらはユリトゥスキュアの実際の様子の動画です。
スウェーデン語ですが子どもたちの真剣な表情など実際の様子を見ることができます。
ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。












posted by nagashimayuri at 11:19| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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